PTSDの症状が有る方はご相談ください。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは、心理的外傷を負うことによる日常生活の不便や困難が長期的に続く精神疾患です。発症原因となるトラウマには災害、事故、暴行、犯罪などの一過性のものもあれば、性的虐待、長期にわたる監禁状態、いじめ、パワハラなど慢性的に何度も繰り返されたものもあります。
1.PTSD(心的外傷後ストレス障害)
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)に罹ると、身の安全を脅かすようなストレスに直面した際の記憶を自分の意思と関係なく再体験してしまうことが続きます。こうしたフラッシュバックは非常に鮮明とされ、精神的苦痛をもたらすといわれています。
PTSDは時間が経っても楽にならなかったり、かえってますます辛くなる、または数ヶ月から数年間経ってから症状がはっきりとしてくる場合を指します。
2.PTSDのサイン・症状
①再体験
トリガー(体験を思い起こさせる物事)に直面すると、つらい体験やその時に味わった感情がよみがえります。
周りからみると、突然感情が不安定になるように見えます。
その事件や事故を、もう一度体験しているように生々しく思い出すからです。また、同じ悪夢に苛まれることも症状の一つです。
②過覚醒
つらい記憶がよみがえっていない時でも
・緊張が続き、常にイライラしている
・ささいなことで驚きやすい
・警戒心が極端に強くなる
・眠りが常に浅い
などの過敏な状態が続くようになります。
③回避
トラウマとなるような場所・物事・人物・会話(トリガー)を避けることです
どんなことがトリガーになるかはその時しかわからず、本人も無意識な場合もあります。
本人はそうしたトリガーをさけることがあります。 その結果、行動が制限されて通常の日常生活・社会生活が送れなくなることも少なくありません。
④考えや感情の否定的な変化
自分自身又は他人・世界に対する過剰な怒りや罪悪感、恥などの感情が続き、つらい記憶に苦しむことを避けるために、感情や感覚が麻痺することもあります。
家族や友人に対してこれまで持っていたような愛情や優しさなどを感じられなくなったり、人に心を許すこともできなくなりがちです。
これは、つらい経験の記憶からこころを守るための防御反応といえます。
⑤いつまでも症状が続く
こうした症状は、恐怖体験の直後であれば多くのに現れるものです。
数ヶ月たっても同じような症状が続いたり、悪化する傾向がみられたら、PTSDの可能性を考えて当院に相談してみてください。
心当たりのある方は、当院のウェブ上で簡易チェックを行ってください。
3.PTSDと関連する症状
トラウマとPTSDの関係
- 症状は全てトラウマになるような出来事から引き起こされるものですが、トラウマを抱えている方全員が心的外傷後ストレス障害になるわけではありません。しかし一旦なってしまうと非常に辛い状態が長く続いてしまうことがあります。そうなると社会的、対人関係、発達、教育、職業など様々な領域に影響を及ぼし、これが数年に渡って続いてしまうケースもあります。
うつ病とPTSDの関係
- PTSDの症状が続くことで、心身ともに疲弊していきます。その結果、他の精神障害を併発することも珍しくありません。なかでもうつ病を併発する方は多く、PTSDとうつ病の併発率は約50%という結果も出ています。
4.PTSDの治療・対処法とは
PTSDの治療には認知行動療法が多く用いられます。個人特有の物事の考え方や価値観に焦点を向け、過去の恐怖体験とどのように向き合うのかをカウンセラーと一緒に考え、実践します。
それ以外には、持続エクスボージャー療法(PE)という治療法があります。
恐怖体験をあえて再現したり、避けていた記憶を意図的に呼び起こしたりしてトラウマを受け止め、
「思い出しても危険がない」
「もう怖いことはない」
と安心できるように誘導します。
※お薬による治療は保険適用の対象です。
5. ご案内
PTSDと診断されなくとも辛い記憶を放っておくことは望ましくないです。もし日常生活でショックやトラウマを負ってしまった方は六本木クリニックの心理士にお話しください。まずはお話しを伺います。
PTSDが疑われる場合や初診の方はまず医師に相談することをおすすめいたします。当院でPTSDと診断された場合、患者様に耳を傾けながら治療方法を検討いたします。ご予約は以下のボタンからご都合の良い日時でご選択ください。