Roppongi Clinic 六本木クリニック

心療内科・精神科・メンタルクリニック

心の病気は早期の治療が大切です。

患者様の症状に合わせて適切な治療・サポートを行います。

ASD(自閉スペクトラム症)は、注意欠如・多動症(ADHD)と同じく、知的能力に問題がないため見過ごされたため、社会人になってから社会生活や人間関係の困難に直面することが問題になっている発達障害の一つです。

今回は近年、精神医療の現場やメディアで取り上げられるASDについて解説いたします。また、都内でASD症状にお困りの方には、当院の医療サービスの解説を行っております。診療・診察をご希望の方はこちらまで。



「自閉スペクトラム症(ASD)」は広範囲のスペクトラム(連続性)であり、自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群などが含まれます。コミュニケーション・対人関係の困難とともに、強いこだわり・限られた興味を持つという特徴がある発達障害です。

ASDは、成人の方が診断を受けるケースが増えています。また、男女比の割合として、男性の方に多く見られる傾向があります。

Autism Spectrum

参照:ASDの公式マーク



自閉症スペクトラム(ASD)や発達障害の方々の脳機能の偏りや強いこだわりが原因で、職場でのチームワークや臨機応変な仕事が苦手なことが見受けられます。一方、彼らが適職についた場合、自身の得意な能力を活かすことができます。以下は、ASDの方へ適していると言われている職業の一覧になります。

トラック運転手

長距離運転などの独特のスキルが求められるため、一つのことに集中する能力が活かされます。また、運転中は一人でいることが多いことや物流はルートの開拓を自分のペースで行えることも適職である理由です。

工場作業員

ルールやマニュアルに則ったルーチンワークの仕事はASDの傾向がある人への適職n一つです。機械操作などの技術が必要で、細部に注意を払い、正確に作業には強いこだわりも生かされます。

経理

数字に強く、細かい作業が得意な人に向いています。ASDの方は相手の感情を読み取ることが苦手とされていますが、計算や分析を正確に行う仕事は、自身の能力を活かせる場合があります。

事務職

ルーチンワークが中心で、一つの作業に集中できる職種です。明確なルールと業務範囲があるため、ASDの特徴が生かしやすい職種と言えるでしょう。

研究職

一つのテーマに深く取り組むことができる職種で、専門的な知識と研究スキルが求められます。長期間にわたって同じテーマを追求するため、一つのことに対する深い興味と集中力が必要です。

翻訳

一つのテキストに集中し、正確な翻訳をすることができる職種です。言語の専門知識が必要で、文化的な背景やニュアンスを理解する高い読解力が求められます。

Webデザイナー

デザインに集中し、ユーザーにとって使いやすいサイトを作ることができる職種です。デザインのセンスとプログラミングスキルが求められるため、美的感覚と論理的思考のバランスが求められます。

Webライター

一つのテーマに集中し、読者に伝わる文章を書くことができる職種です。ライティングスキルとSEO知識が必要で、読者の興味を引くタイトルや内容の構成が重要です。また、最新のトレンドを把握するための情報収集能力も求められます。

プログラマー

複雑なコードを書くのが得意で、一つのプロジェクトに集中できる職種です。プログラミング言語の専門知識が必要で、論理的に問題を解決する思考力が求められます。また、チームでの開発が多いため、コミュニケーションの取り方に工夫が必要な場合もあります。

これらの職種は、ASDの特徴を活かして働ける可能性があります。自分の興味やスキルに合った職種を見つけ、快適に働くための第一歩としてみてください。



ASDの人のコミュニケーションの特徴としては、「相手の立場に立って考えることが苦手」ということがあります。相手との距離感がつかめず、不用意な発言をすることで、困難を招くことがあります。さらに、ASDでは、「言葉を文字通り解釈する」「想像力が乏しい」という特徴がみられます。曖昧な表現(「適当に」、「もう少し」、「多めに」など)に対応できないことから、職場でのストレスやさらには適応障害を引き起こしてしまうケースもあります。

当院では患者様のケースに応じて、場面場面での対処方法などのご相談を受け付けています。言葉のニュアンスや表情から状況を察することが難しく、社会生活にて困難がある場合、当院へご相談ください。

ASDのもうひとつの特徴、「強いこだわり・限られた興味」からトラブルが起こることもあります。またワーキングメモリーという頭に一時的に許容できる感情や記憶の容量に制限があることから、仕事や私生活のスケジューリングとプラニングに困難をきたしてしまうのです。また、興味の対象が限定的で、好きなことには仕事を忘れて没頭するという特徴があるため、周囲の人々からは「融通が利かない」と疎まれてしまい、社会生活に困難を感じる場合も珍しくありません。

ASDの人は、その脳の特性から、周りに「配慮がない」「空気が読めない」と思われてしまうことがあります。結果として、職場などで孤立してしまうことが多く、それが原因で二次的な症状を伴うこともあります。看過すると、「引きこもり」「うつ病」に発展する場合もあるのです。また、ASDはADHDとの併発があるケースが半分以上であり、感情の起伏や衝動性を抑えられないなどの問題から、光や物音に敏感でストレスを受けやすい側面もあります。そのような場合、「パニック障害」「対人恐怖症」などを伴うことがあります。

当院では、WAIS検査を主に、ADHD(注意欠陥多動症)とASDの判別に適切に対応します。



ASD(アスペルガー症候群)の方が薬物治療を行うのは、コミュニケーションの困難や限定的な行動・こだわりといった特性そのものを改善するためではなく、それに伴う困りごとや精神的な症状を改善するために処方されます。

ASDの困りごとに伴う不眠や不安感、気分の落ち込みといった種々の症状は、それぞれが独立しているのではなく、互いに影響を与え合っています。
一つの症状だけを見て薬を処方するのではなく、その人の全体の症状を見極めながら、丁寧に治療や処方を行っていく必要があります。

<ASDに伴う症状と主な治療薬>
・抗不安薬–ASD特有のこだわりに起因する強い不安感や不安障害がある場合に処方されます。

・抗精神病薬–感覚過敏やパニック、攻撃的な行動が激しい(易興奮性)場合に処方されます。

・睡眠導入薬(睡眠薬)–眠りが浅い、寝つきが悪い、睡眠のリズムが不規則、朝早くに目が覚めるなどの睡眠障害が見られる場合に処方されます。

・気分安定薬–双極性障害などを併発している場合に処方されます。

・抗うつ薬–強迫性障害や二次障害によるうつ症状を併発している場合に処方されます。



医師とのセッションや症状が発生した状況をノートに書いて見直すことによって、自分の特性を冷静に観察することができます。

ASDの人たちがグループでコミュニケーションのコツを学んでいます。参加者がはそれぞれの悩みや思いを打ち明けることになり、同じ症状を客観的に観察し、フィードバックをもらえる「気づき」の機会となります。



お読みいただきありがとうございました。最後に当院の紹介をさせていただきます。

当院は、六本木駅から徒歩1分の場所に位置する心療内科・精神科クリニックです。

発達障害やその他の精神疾患(適応障害うつ病不眠不安、パニック障害)に対して、社会で問題になる前から、検査方法や専門医などを通じて、人々の生き辛さや社会活動の困難をサポートしてきました。近年では、心理士によるカウンセリング・各種心理検査を通じて、患者様とひとりひとりのこころの状態と真摯に向き合いながら治療を行っております。

当日予約やオンライン診療も可能になっております。忙しい現代人のライフスタイルに合わせて、治療のスケジュールが組めるようスケジュールの変更が多い方や出張が多い方へのリクエストもしっかりと対応してゆきます。

都内や近郊にお住まいの方で、「生きづらい」、「周囲になじめない」と社会生活の困難がある方は、ぜひ一度ご相談ください。公式HPから24時間WEB予約が可能です。

当院からのメッセージ:

ストレスの多い現代において精神障害はとても身近な障害ですが、日本ではいまだ精神科・心療内科に通うことに抵抗を感じる方が多くいらっしゃいます。

当院の患者様の中にも「このくらいで受診していいのかな」「薬に依存したらどうしよう?」「精神科ってなんだか怖いな」と思いながら勇気を出して来院される方が少なくありません。

当院はお客様の性格や体調に適したアプローチを提供できます。出来るだけ患者様のお体に負担の無い方法で治療を行うことをポリシーとしています。ひとりで悩んでいる時、まずはお気軽にご相談ください。

六本木クリニック一同