秋も終盤、寒くなってきました。日の入りの時間も早まり、夜は長く、昼は短く感じられるでしょうか。日光に当たる時間が減ると幸せホルモンといわれるセロトニンの分泌が抑制され、幸福感を維持することが難しくなる傾向にあります。もし寒さで外に出たくない日が続き、起きられないといった状態が続いている場合はセロトニン不足による冬季うつ病の可能性があります。
さて、冬季うつ病を未然に予防するにはどうすればよいでしょうか。軽い運動と食事といったセルフケアが大切です。朝や夕暮れ時に散歩へ行って積極的に日光を取り込みましょう。またセロトニンの元であるトリプトファンとその生成を補助するビタミンB6を摂取することで体内でセロトニンの生成を促す方法もあります。
トリプトファンを多く含む食品はたんぱく質です。
- 肉類
- 魚類
- 大豆
- 乳製品
ビタミンB6を多く含む食品
- 赤身の魚や肉
- バナナ
- 玄米
- サツマイモ
セロトニンの生成は腸内で行われるため、納豆やキムチなど発酵食品を摂取して腸内の環境を整えるとさらに良いでしょう。
毎日の生活は私たちの精神にも影響を与えているのですね。しかし精神的ストレスが重度の場合、セルフケアを行うのが難しいと感じるかもしれません。そうした状況が続くとセロトニン不足になり、冬季うつ病に発展してしまう危険性が高まります。
一度うつ病に罹ってしまうとセルフケアを行うのがさらに難しくなり、いわゆるセルフネグレクトという症状が出ることもあります。健康や衛生についての意識が弱まり、自分の身の回りの世話ができなくなるのが特徴です。セルフネグレクトが深刻化した方々は孤立化しており誰も気づいてあげられなかったケースが多くあります。
うつ病の症状が深刻化する前に早期発見と治療が大切です。もし何もやる気が起きないといった日々が続く場合は当院にご相談ください。ひとり一人の症状を聞きながら最適な治療方法をご提案いたします。